見えない障害

障害は目に見えるものだけではありません。

外見からは健康そうに見えても、病気を抱えている方もいます。


身障者用の駐車場に車を止めている人が健康そうで「けしからん!」

「ここを何だと思ってるんだ!」と憤りを感じたことはありませんか?


当てはまる人は、どんなに駐車場が混んでいても困っている人のために空けておくべき、という心優しい人だと思います。

しかし、その親切心が時には、悲惨な事件を引き起こすこともあります。


アメリカのケンタッキー大学に通うLexi Baskinさん(@lexa_baskin)は大学の身障者用駐車場に車を止めていました。そこで彼女は自分の車に誹謗中傷のビラが貼られている事に気づきます。


Lexi Baskin(@lexa_baskin)さん のTwitter 

shame on you
There are legit handicapped people who need this parking space. We have seen you and your friend come and go and there is nothing handicapped about either of you. Your tag must be borrowed or fake. We will make every effort to see you fined or towed for being such a selfish, terrible person.
NOT REALLY♿ JUST LAZY

「恥をしれ!」

「マークは借りたものか偽物だろ!」

「自己中で酷いお前が罰金を課されるか車を牽引されるようにあらゆる手段を使う」

「怠け者!」

「お前が友達と行ったり来たりするのを見ていた。障害がないことなんかわかってる!」


過激な発言ですよね。


Lexi Baskinさんは脳腫瘍の摘出術をうけており、術後も放射線治療を受けています。

その影響で、慢性疲労、ふらつきといった症状に悩まされています。


放射線治療の副作用は放射線照射治療中、直後に起こるもの(急性期)と数か月から数年後以降におこるもの(晩期)があります。

誹謗中傷のビラを貼った学生は正義感が強く、困っている人の為に過激な行動をとったと思います。

Lexi Baskinさんも見えない障害と闘いながら、大学で必死に勉強を続けていたのではないでしょうか。


このケースではお互いに悪意はありません。

お互いの事を知らないが故に起きた悲劇ではないでしょうか。

意図せずに加害者になってしまった方は、これを良い機会に内部障害を広めてほしいと思います。


目に見えない障害のひとつ、内部障害に対する理解を促すためのマークがあります。

それはこのハート・プラスマーク


ハート・プラスマークとは体の内部に障害を持つ、内部障がい者や内臓疾患者を示すマークのことです。全国で100万人以上いると言われますが、外見は健常者と変わらないため、

周囲からの理解を得にくく、社会的な理解を得ることが求められています。


身障者用のトイレや駐車場を使っている「健康そうな人」を見たあなた。

もしかしたら「見えない障害」と闘っているのかも、と想像するだけで

こんな悲惨なすれ違いを防ぐことが出来るかもしれませんね。


自分の見えてる世界が全てではない。

もう一歩踏み込んで考えるクセをつければ、世界の見え方は変わるのではないでしょうか。









脳炎サバイバー 障がい者スポーツ医を志す

脳炎サバイバーです。https://twitter.com/paradoc8

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