「脳炎の1/3は亡くなります」
家族が医師から宣告された一言は今でも忘れられないらしい。
病院のベッドには意識がない患者。そして無機質な病室で告げられた残酷な現実。
あまりにも突然で、自分の家族はその後の事をよく覚えていないらしい。
今日は30%の確率で雨が降ります。と言われればどう思うだろうか。
自分なら傘も持たずに家を出る。どうせ天気予報なんて当てにならないし、いざとなったらコンビニで傘買えばいいから。
でも、死ぬ確率は30%です。と言われたらどうだろうか。
「死ぬ確率30%か、大したことないな」とはとても思えない。
脳炎になった患者さんがたどる結末は1/3の法則に従うと昔から言われている。1/3は亡くなり、1/3は高度な後遺症が残り、1/3は社会復帰ができるという法則。
今こうして文章を書けていることから、自分はラッキーな脳炎患者と言えるかもしれない。ただ、脳炎発症前と全く同じ状態には戻れていない。今も通院しながら変わってしまった自分と闘っている。
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